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消防士→ITエンジニア→研究者

2019-01-01から1年間の記事一覧

経路積分量子モンテカルロ法を用いた量子アニーリングのシミュレータ

0または1の状態しかとれないビットを用いた古典的な計算機において量子力学の原理に基づいた量子アニーリングをシミュレートできるのだろうか. 量子アニーリングの理論について学んだ(前回の記事)のちに,このような疑問が生まれた.調べてみると,どうや…

量子アニーリングの原理について

量子アニーリングという言葉を初めて耳にした時から,ずっと気になっていた.なぜなら学生時代に材料工学を専攻していた私にとって,「量子」と「アニーリング」という言葉はどちらも聞き馴染みのある言葉だったからである. 最近になって,やっと勉強を始め…

GMOペパボ株式会社を退職しました

2019年7月24日が最終出社日でした。ペパボでは、ロリポップやへテムルといったレンタルサーバサービスのインフラエンジニアとして働いており、約1年半在籍していました。 今回は、ペパボでの一年半の振り返りと、転職に至った経緯などについて書いていきたい…

遺伝的アルゴリズムの並列化とgoroutineによる実装

先日、「遺伝的アルゴリズムをGoで実装してみた」という記事を書きました。 この内容で2019年7月13日(土)に開催されるGo Conference'19 in Fukuokaに登壇させていただくことになったので、開発中のeagoというパッケージをもっと作り込んで行きたいと思いま…

遺伝的アルゴリズムをGoで実装してみた

こんにちは!つるべーです! 最近は、進化計算と呼ばれるバイオミメティックな計算技法に興味を持っており、実装しながら勉強しています。 前回の記事では粒子群最適化(Particle Swarm Optimization: PSO)を実装しました。 今回は、遺伝的アルゴリズムとい…

粒子群最適化(Particle Swarm Optimization: PSO)をGoで実装してみた

粒子群最適化とは、群知能による最適化手法の一種です。この手のバイオミメティクス(生物模倣)によるアプローチは、私の学生時代の専門である材料工学でも非常に盛んに研究されていましたが、データサイエンスでも応用されているのを知って興味を持ったの…

遺伝的アルゴリズムを用いてコンテナの配置を最適化する論文:「Genetic Algorithm for Multi-Objective Optimization of Container Allocation in Cloud Architecture」

ふとタイトルが目に入ってきて気になって読んでみた。私自身そんなにコンテナ技術を触ってないけど、前から遺伝的アルゴリズムが気になっていた。 ちょいちょい知識が足りずに理解しきれないところ出てきたけど、とりあえず最後まで読んだのでざっくりまとめ…

Dynamic Time Warping(動的時間伸縮法)で時系列データをクラスタリングする

最近時系列データのクラスタリングに興味を持ち始めて、いくつか論文読んだり、アルゴリズムについて調べていたら、実装してみたくなったので勉強のために作ってみました。 実装の言語にはGolangを用いていて、クラスタリングのアルゴリズムは、Dynamic Time…

k-Shapeによる時系列クラスタリングの論文:「k-Shape: Efficient and Accurate Clustering of Time Series」を読んだ

最近、時系列データのクラスタリングに興味を持っているので、k-Shapeというクラスタリング手法に関する論文を読みました。 なぜ興味を持っているかというと、サーバの各種メトリクス(CPU使用率・メモリ使用率など)を使って、似たような特徴を持っているサ…

Krylov部分空間を導入して特異スペクトル変換による異常検知の処理を高速化した

1年くらい前に特異スペクトル変換法による異常検知ライブラリを作ったんですが、作ったっきり放置していたので、開発当初からやりたかった計算の高速化処理を書きました。 ずっと放置してた割にはちょいちょいGitHubのスターを押してもらえてて、データサイ…