最近、社内で統計モデリングのバイブル本である『データ解析のための統計モデリング入門』の勉強会を行っており、第4章の部分を担当したので、その際の資料をこちらに載せておきます!
www.slideshare.net
第4章は『GLMのモデル選択ーAICとモデルの予測の良さー』という内容で、ざっと中身を説明すると、統計モデルを構築する際に、どのようにして良いモデルを選択するか、について書かれています。ありがちな間違いとして、手持ちのデータへのあてはまりの良さ(誤差が小さい)を基準としがちですが、それは正しくありません。その理由は主に2つあるとか思います。
1つ目は、データへのあてはまりの良さはモデルを複雑にすることでいくらでも改善できる点です。これは機械学習などで『過学習』と言われる状態で、たまたま手元に持ち合わせているデータだけに適応しているだけに過ぎないかもしれません。
2つ目は、そもそも統計モデルを作る目的ってなんだっけ?ということを考えると、手持ちのデータを再現することではなく、真の統計モデルを推定すること、ひいては、データが観測される現象の背後にある「しくみ」の特定です。それらを理解することで、次に得られるデータがどういうものかを予測したいというわけです。そして、この予測の良さを重視するモデル選択基準がAIC(Akaike’s information criterion)です。
この『データ解析のための統計モデリング入門』という本はよく『みどり本』などと呼ばれており、かなり人気のある本らしいです。私も最近知って読んでいるのですが、かなりわかりやすくて感動してます!何かしらの分析したいデータをお持ちで、それを統計モデルにあてはめてみたいという方はぜひ読んでみてください!

データ解析のための統計モデリング入門――一般化線形モデル・階層ベイズモデル・MCMC (確率と情報の科学)
- 作者: 久保拓弥
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2012/05/19
- メディア: 単行本
- 購入: 16人 クリック: 163回
- この商品を含むブログ (29件) を見る