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化学の修士号→消防士→ITエンジニア(2016年11月〜)

GMOペパボ株式会社を退職しました

2019年7月24日が最終出社日でした。ペパボでは、ロリポップやへテムルといったレンタルサーバサービスのインフラエンジニアとして働いており、約1年半在籍していました。
今回は、ペパボでの一年半の振り返りと、転職に至った経緯などについて書いていきたいと思います。

ペパボでの一年半の振り返り

私はペパボカレッジの枠でペパボに採用されました。ペパボカレッジとは第二新卒エンジニア向け研修のことで、中途採用でも現場に配属される前にしっかり研修を受けることができます。私はエンジニア歴も浅いし、そもそもインフラの経験がなかったため、このペパボカレッジの応募はまたとないチャンスだと感じました。実際に研修では約一ヶ月間で広大なインフラの分野の知識を爆速で学んでいきます。具体的な研修内容などは以前のブログに書きました。頑張りたい人を応援してくれる本当にいい仕組みです。

研修が終わって、配属後も周りのエンジニアの方々に多大なるサポートをいただき、未経験の私でもなんとかインフラエンジニアとして仕事をすることができました。ペパボの「いるだけで成長できる環境」とはこのことだったのかと身に染みて感じました。 どれだけ成長できたかをざっと振り返ってみると、ペパボに入った時にはサーバーに入ってもlscdくらいしか叩けずにSSHって何?といった状態だった私が、入社後半年ちょいでSSHのプロキシサーバを書くまでに至ったので、おそらくかなり成長させてもらったんだろうなーと思います。

また、働く環境も私にとっては最高でした。私のチームは完全フレックスだったのですが、名ばかりのフレックスではなく、本当にフレックスでした。私は子どもがまだ小さいため、早めに出社して早めに退社したり、趣味の筋トレをしてから遅めに出社したりと本当に自分のリズムで働かせていただきました。残業時間も月に20時間を超えたことはありませんでした。スーパーホワイトな会社で心からおすすめできる会社です。実際に私の高校時代の友人をペパボに誘って、入社しました。

転職に至った経緯

以上のように、学ぶ環境も整っていて、生活リズムに合わせて働けるとても良い環境ではありましたが、一方で、ずっと心の中にもどかしい感情がありました。

私はもともとペパボの採用面接のときから、「いずれはインフラの領域に機械学習を活用する研究がしたい」と明言していました。配属後も常にそのことを目標に仕事をしてきました。インフラエンジニアになりたての時はインフラ関連の勉強でいっぱいいっぱいでしたが、最近ではコンテナのリソース割り当ての最適化の論文を読んだり、サーバの負荷状態の把握に機械学習を用いる構想について登壇をしたりなど、やりたいことの妄想は膨らんでいました。しかしながら、なかなか妄想を実行に移すことができませんでした。それは、私自身の力不足はもちろんですが、ロリポップのように長くやっているサービスの運用は非常に大変であることも要因の一つとしてあり、結局一年半で一度も機械学習を絡めた仕事をすることができませんでした。

また仕事では、私自身が自分の強みだと思っている「深く思考すること」がなかなかできず、リアクティブに急ぎの対応するような仕事が占める割合が非常に多いのが現状でした。もちろん、自分が優秀であれば、与えられた仕事をこなしながらも、やりたいことができるかもしれませんが、私にはできませんでした。そんな時に消防士からエンジニアに夢を持って転職した自分の感情が蘇り、本当にこのままでは何者にもなれないまま終えてしまいそうにだという焦りが抑えきれなくなり、転職を決意しました。

研究者の道を選んだ

2019年8月1日からさくらインターネット研究所の研究員として働かせていただくこととなりました。
正直、このタイミングでエンジニアから研究者になることに関してはかなり悩みました。それは、私が固定観念で「エンジニアとして優秀じゃないと研究者として活躍できない」と思っていたからです。
この固定観念による不安に対する一つの答えを与えてくれたのは、@matsumotoryさんが書いた下のブログでした。研究をいずれやりたいと思っているなら今すぐ研究に飛び込んだ方がいいという考えに変わるきっかけとなりました。

hb.matsumoto-r.jp

実は松本さんには、もう一年以上前に松本さんがペパボに在籍されていた時から、エンジニアとしての自分の理想と現実が乖離していることや、いずれ研究をやりたいけどまだやっていける自信が持てないことなど色々相談させていただいていました。会議室で二時間近く二人でお話させていただいたこともありました。
その時に松本さんがおっしゃった言葉のいくつかは時間をおいてからやっとその意味が自分の中で消化できて、私の人生に大きく影響を与えた言葉となりました。松本さんはペパボ時代から私の学生時代の研究(専攻は材料工学でした)の業績をしっかり見て下さっていて「過去にこれだけ研究で活躍できていた人間が分野が違うからできないなんてことはありえない」と言ってくれていました。その言葉が最終的に私に研究に飛び込む勇気を与えてくれて、研究への挑戦を心に決めました。

そんな中、現在さくらインターネット研究所の研究員をされている@yuuk1tさんや、@kumagalliumさんとお会いする機会に恵まれ、色々と研究のお話をさせていただく中で、研究に対する熱量や考え方に共感し「私も一緒に研究をやりたい」という気持ちが高まって、さくらインターネット研究所に応募させていただきました。

さいごに

お世話になったペパボの皆さんには「辞めてすみませんでした」ではなく「教えてもらったことを活かしてこれからさらに飛躍します」とポジティブな気持ちでいます!
一年半の間本当にありがとうございました!